ぽんのみち 第8話(東八局)「あかりをつけましょう」

今期アニメ「ぽんのみち」の第8話がとてもよかったので感想を書きます。

 

ひとことで言うなら日常の切り取り方が好みでした。

祭りのためにぼんぼりを作るだけのなんてことない話なのですが、そのなんてことないのがいいんですよね。

友達同士で「ただいま」「おかえり」が言い合えるのってとっても尊いことです。

この回が印象的なのはお祭り当日の描写は一瞬で、準備の方にスポットを当てていることです。

 

私の一番好きなアニメのひとつに「ゆゆ式」という作品があります。

ゆゆ式は文化祭や運動会、夏祭りといったイベントごと(ハレの日)をまったく描かずに、いつもと変わらない普通の日(ケの日)だけを大切に描いている作品なのですが、ぽんのみち8話には近いものを感じました。

日常の延長線上にある特別な出来事ではなく、他愛ない会話で笑いあうだけのなんでもない日常そのものを描くことにこそ価値を見出している作品って実は以外と貴重です。

最近はきらら系でも物語の強さを武器にしている作品が多いですからね。(決してそういう作品を否定しているわけではありません。まちカドまぞく大好きですし)

 

ぽんのみちは3話でも「ご飯を食べよう」のサブタイで本当にご飯を食べるだけの回をやってました。

その時はあまり刺さらなかったのですが、8話ではそれこそ「ただいま」「おかえり」の場面もそうですし、他愛ないけれど彼女たちにとっては確かに大切な時間を魅せる手腕が光っていたように感じます。(2か月かけて私がなしこたちに愛着を持てたのも大きいとは思います)

1話では麻雀漫画のパロディラッシュでこの作品大丈夫かよなんて思ってたのがもはや懐かしいですね。

 

ふとdアニの作品ページのあらすじを読んだらちゃんと「なんでもない日常が愛おしくなる物語」って書いてありました。

リーチェや跳が徐々に馴染んでいく姿からも感じていましたが、8話にしてようやく花開いたって感じです。

このアニメにとっても非常に価値のある回だったんじゃないかなと思います。